高台の土地に家を建て・住んでみて気づいたデメリット。体験しないと分かりづらい情報をシェアしてみる
茨城県の取手市に家を建て、移り住んで1年とちょいが経ちました。高台が気に入って購入した土地ですが、家が建ち、住んでみて初めて分かったデメリットもあります。
よく考えれば分かったはずのことから、これは住まないと分からないかなぁ、ということまでさまざま。注文住宅用の土地をこれから探す・すでに探している方の役に立てるよう、身をもって知ったデメリット情報をシェアしたいと思います。
前提情報として、我が家は上のイラストのような感じの家です。右上の我が家から見て、我が家の庭(北側)→擁壁→道路→下の住宅(南側)となります。
擁壁は1F~2F相当で、人が降りられる高さではありません。また、リビングなど主要な窓は実際は全て南側向きです。
下から見える問題
個人的に、南道路(家の南側が道路に面する土地)は道路から家の中や庭が丸見えになるのが気になっていました。特に私は植物を育てる・いじるのが大好きなので、気兼ねなく庭で作業したいと考えたからです。また、カーテンを開けづらいこともあります。
そのため当初は南道路以外の土地がいいかなぁ、と思って探していました。が、今回の高台の南道路の土地が気に入ってしまい、少し気になりましたが「高台なら大丈夫でしょ」と思って購入しました。
高台でもやっぱり南道路
ところがです。高台であっても、やはり南道路であるということには変わりありませんでした。
庭で野良仕事をしていると「何やってるんだろ?」的な目線で下から見られます。意外と擁壁の側面や、少し離れた道路からは角度が付くので見えるんですね。
室内はさすがに擁壁の下の通行人からは昼間は見えませんが、道路を挟んだお宅の2Fからはリビングが常時丸見えの位置。さらには、庭同様少し角度が付いたところから見た場合、夜電気を付けていたら中まで見えます(日中は窓の反射で見えない)。
一般的な南道路と違い、目の前の道路からは見えづらいだけで、その性質は南道路ということです。私は今となってはさして気になりませんが、この点を重視している方は気をつけた方が良いでしょう。
向こうから見えるということは、逆に言えばこっちからも見えます。ご近所の井戸端会議や通学・通勤の人々を、よく猫がぼーっと眺めてます。
臭い問題
これは全く予想していませんでした。よく考えれば分ることなのですが、高台は風がよく通り抜けます。そして、臭いは当然その風に乗って上がってくる……。つまり、高台は臭い問題が避けては通れないようです。
仕方ないものなのでどうしようという訳ではありませんが、私が気になっている臭いをご紹介したいと思います。
バキュームカーの臭い
擁壁の下にも住宅街が広がっています。中には下水道が完備されていないエリアもあるようで、一定日おきにバキュームカーで汲み取っているようです。これがかなり攻撃的(汗)。
冬場は全く気がつかなかったのですが、夏場は下からかなり臭いが上がってきます。頻繁に来るわけではありませんが、来たらすぐ分るレベル。暑さのためか、夏の南風のせいかはわかりませんが、夏場になって初めて気がつきました。
こういったことは住んでみないとなかなか分かりませんね。土地を買う前には、まわりの環境からありとあらゆる可能性を考えた方が良いのだと、身をもって知りました。
蚊取り線香の臭い
これも夏になって初めて気がつきました。ご近所には昔ながらの方も多いようです。昔ながらのご家庭の夏の定番と言えば……そう、スイカ……ではなく蚊取り線香です。
夏になると、頻繁に蚊取り線香の臭いが漂ってきます。
個人的には蚊取り線香の香りは嫌いでは無いのですが、時に一日中(夜中も)煙ってくると、さすがに嫌気がさします。喉も痛くなります。
風向きによっては隣で焚いてるんじゃないか!?と思うほどに煙いこともあり、窓を閉めてのエアコンなどの対応に迫られています。
排気ガスの臭い
車の排気ガスは全くといっていいほど臭いませんが、気になるのは原付バイク。通ると30秒~1分後くらいに特有の臭いが風に乗って上がってきます。たまにだったらいいのですが、何かのデリバリーの通り道に使われているようで、土日は原付バイクの往来がかなりあります。
……が、まあ公道ですから、いたしかたありません。目の前の道路が狭くて一見交通量が少なくても、時間帯や日時などによっては分からない……という教訓ですね。
タバコの臭い
さすがに家までは流れて来ませんが、擁壁の上近くで作業していると、擁壁下で歩きタバコをする人がいれば当然臭います。
歩きタバコに関してはマナーの問題ではありますが、法律で禁止されているわけではないのでこちらもしかたないです。
擁壁下の敷地へのタバコポイ捨ても非常に多く、一部の人のせいでマナーを守って吸っている方がひどく言われてかわいそうです。
野焼きの臭い
どこかで燃やしているような臭い、おそらくは野焼きの臭いが風に乗ってやってきます。高台はどうしても風が通るので、野焼き臭も通りやすいのでしょう。
野焼きは冬とか秋かと思いましたが、春・夏になっても時折ありますし、年中燃やされているようです。
実際に取手でいろいろな所に行きましたが、住宅地に畑が点在しており、燃やしている現場を何度も目撃しています。農家さんは燃やしていいそうですし、現実問題としては、農家さんで無くても昔からの慣例で燃やしている方もいるみたいです。
法律的にはどうこうはさておき、これは茨城に住むなら仕方ないと思ってます。茨城の野菜を美味しくいただいてますしね。
燻製の臭い
私もたまに燻製をするので分かるのですが、どこからともなく燻製の臭いが定期的に風に乗って臭ってきます。おそらく下の方でしているのでしょう。普段料理の臭いなどはしませんが、燻製の臭いは特に強いので結構臭います。
お互い様ではありますが、どうしても風の影響を受けやすい高台の土地は、こういった臭いを覚悟しなければならないようです。
音問題
住宅街に住んでいる関係上、音はどうしようもないと思っていますが、気になりやすいことをご紹介します。
下の住宅からの声・音が通る
これは住んでみないと気がつかないことでした。予想以上に、下から声や音が上まで通ります。そのため、人の声でびっくりすることがしばしば。
例えば、うちの庭から人の声がする!と思ったら、ただ擁壁の下のお向かいさんが話しているだけだった……ということが何度もありました。まるですぐ側で話しているかのように聞こえるのです。
下からの楽器の演奏音もよく聞こえます。半年経過してもなかなかうまくならない人がいます(^^;)。同じ曲ばかり練習するので、気づいたら頭の中でリフレインしていたりすることも。
大勢でバーベキューなどしていると、1.5割増しの声になるので割と気になるレベルにまでなります。
住んでみて初めて知りましたが、音というのは上に響くみたいですね。公園の側のマンションはうるさいと言われますが、そういった理由があるのでしょう。
不快に思うほどではありませんが、音が響きやすいという事実だけは、認識しておかれると良いと思います。
参考までに北側の声は(北窓をあまり開けないことが大きいですが)バーベキューなどでない限り全く気になりません。
バイクの騒音
話し声や楽器は別に気にならないのですが、最も気になるのはバイクの音です。
先ほど南道路がデリバリーの通り道だと書きましたが、燃費の悪いバイクを使っているのか、パパパーンとかなりの爆音です。臭いもありますし、土日は往復も多く、ちょっと気になりますね。
しかしそれもまだかわいいもの。もっと気になるのは新聞配達です。なんと朝2時ごろから(!)数時間かけて、擁壁下一体の新聞を配り始めます。延々と下の方からエンジンとギアを変えるガチャガチャ音が鳴っていて、窓を開けて寝られません。逆に言えば、締めれば気にならないレベルで、夏になってから気づきました。
最初は我慢していたのですが、毎晩起こされるのでせっかく外の空気が涼しくても窓を閉めて寝るようになりました。ちなみに、北側の世帯では朝方バイクの音が聞こえたことすらありません。
予想以上に全体的に下からの音は響きますので、覚悟をしておいた方が良いでしょう。
その他
擁壁にいたずらされる・ゴミを捨てられる
擁壁の水抜き穴に、空き缶やゴミを入れられるのは日常茶飯事です。これはうちだけでは無く、どこの擁壁も同じ。穴が空いているので人間がゴミを捨てたくなる(隠したくなる?)ポイントなのでしょう。
ちょうど缶が入るスペースなので、ところどころ缶を入れられます。まあそれは仕方が無いとして、一番困るのは定期的に同じ飲み物の缶を詰めている同一人物と思われる輩がいることです。非常に困ります。
鳥がぶつかってくる
高台のため、飛んでいる鳥を上から眺められる位置に家があります。普通は鳥も家を避けて飛びますが、まれに窓にぶつかってくることがあります。
窓ガラスが見えなかったのか、強風にあおられたのかは分かりません。とにかく、ぶつかってくるときはいつもかなりの強さでぶつかってくるので「ドン!」という爆音でびっくりします。
人間はもちろん、猫などは飛び上がって驚きます。下手したらガラスが割れそうな勢いです。
鳥も脳震盪を起こしてしまい、かわいそうだなと思うのですがどうにもできません(10秒くらいしたら飛んでいきます)。高台ではままある現象のようで、時には鳥が死んでしまうこともあるそうです。
今の所3ヶ月に1度の割合で発生しています。ハトと、もう一匹はむく鳥くらいの小さな鳥。それほど多い頻度ではありませんが、びっくりするのが困りものです。
フェンスを建てないと危ない
擁壁下の道路はもちろんコンクリートなので、頭から落ちたら普通に重傷どころか死ぬレベルです。なのでフェンスを立てないと危ない……のですが、高台は擁壁が横に広がっていることが多いと思います。戦々恐々としながら見積もりを出してもらったら、30万レベルでした。(フェンスのレベルにもよります)
安全には変えられませんが、外構費として、フェンス分の費用も予算として確保しておく必要があります。
電線が目の前に来ることも
擁壁下から見れば、我が家は3F・4F相当になるため、予想以上に電線が目に付きます。送電線ではないので電磁波的なものは大丈夫だと思いますが、何分景観が悪い。
これは事前に気付よ!という感じですね(汗)。日本って電線だらけなので、これが無かったら大分景観が良くなると思うのですが。。
擁壁下も掃除・メンテナンスする必要
擁壁下が自分の敷地でない場合は別ですが、我が家の場合は、擁壁下もセットバック(道を広くするために敷地を空けること)されていますが一応敷地内です。その部分や周辺に発生するものごとは全て我が家の仕事。
冬場は枯れ葉も落ちますから掃除はもちろん、雑草のメンテナンスや、擁壁の水抜き穴にハチの巣ができるので駆除も行います(これにはセットバックは関係ありませんね)。
特にハチは、放置することで人に迷惑をかけたら困ります。下手したらアナフィラキシーショックで人命にもかかわりますので気をつけています。ちなみに今年の夏には、2個巣を作られました。
なんだかなーと思うのは、犬のおしっこを平然と擁壁にかけさせる飼い主がいること。臭いもしますし、黒ずみもします。
所有者にとってはがんばってメンテナンスする対象であっても、通行人(犬)にはただの壁なんでしょうね。
ちょろっと水を掛ければ自分はマナーを守れてる、と考える人もいるみたいです。でも、水では薄まって広がるだけで、臭いは取れないんですよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。個人的には臭いと音問題は寝耳に水でした。
こんなのは当然!というものも多かったかもしれませんが、1つでも「なるほどこんなデメリットもあるんだ」と参考になる点があれば幸いです。
まだ住んで1年ちょいですから、もしも他に気づいたデメリットがあれば随時追加したいと思います。